2017.3.30.thu.

「デスペラード」泉栄一バイヤーが語る、デザイナーズビジネスへの危機感

 今後のファッション業界に懸念を示す人物がいる。東京・渋谷のセレクトショップ「デスペラード」(DESPHRADO)の泉栄一クリエイティブ・ディレクター兼バイヤーがその人だ。同氏は「PANORAMA」ショールームの運営や企業のコンサルティングも行い、商品の仕入れと海外ブランドを日本へ展開するという両面でビジネスを推進。バイヤー、ディストリビューター(代理店)の顔を持つ泉バイヤーは「このままだと、日本のデザイナーズビジネスはさらに縮小する」と語った。

「デスペラード」の泉栄一クリエイティブ・ディレクター兼バイヤー



 同氏は「今季の展示会(2017-18年秋冬シーズン)を見ると、無味無臭のファッションが台頭している。以前からバイヤーの消極的なスタンスに発言してきたが、デザイナーもクリエイションで冒険しなくなった」と語る。さらに「ファッション業界に35年以上関わってきたが、このような状況は初めて。事業規模の小さい作り手(デザイナー)が増えても、仕入れる人(バイヤー)がいない。ならば売りやすいデザインに流れるのも当然で、創業間もないデザイナーがリスクを負うのは難しい」と続けた。

 国内外の新進ブランドをセレクトする「デスペラード」には、世界15カ国・計125ブランドの商品が並ぶ。デザイナーのインキュベーション(孵化)に力点を置き、デビューから3年間に渡って継続取引を行うブランドも多い。多店舗化せずに、純粋にセレクトする形態を守ってきた。そんな同氏だからこそ、現在のファッション業界に危機感を示している。「著名なセレクトショップが買い付け商品の比率を下げ、自社生産(オリジナル商品)の比率をさらにアップさせている」。

 「百貨店もポップアップストアで『場所貸し』に重きを置いている。1週間や10日だけスペースを与えられても、結果を出す新進デザイナーは一握りだ。商品を用意するのはデザイナー側で、売れなければ持ち帰り、在庫になる。3年ほど継続して買い付け、デザイナーを育成しようとするバイヤーはほぼいない」とする。「近年も東京のストリートや若手デザイナーが世界で注目を集めている、と報道されている。商業施設やデザイナーも東京に一極集中している。しかし、こんな東京って一体なんだろう?」。セレクトショップ多店舗化の弊害を指摘しながら、その影響がデザイナーのクリエイションに波及していることを示唆。市場ではオーバーストアが叫ばれて久しいが、売れ筋を重視する作り手と仕入れ側の悪循環が続くことも考えられる。

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