2017.4.4.tue.

評価を受けても冷静、若手デザイナー2人の針路 17-18年秋冬東コレ回顧

 2人の若手デザイナーは冷静だった。2017-18年秋冬シーズンのファッションショーを終え、両ブランドとも多くのメディアに取り上げられた。その評価は上々で、ブランドの世界観も広く伝わっている。若手デザイナー集団「東京ニューエイジ」を離れ、今季で2シーズン目の単独ショーを行った「アキコアオキ」と「ケイスケ ヨシダ」。個別でやることの充実感を得ながらも、着実に歩みを進めている。

 青木明子「アキコアオキ」(AKIKOAOKI)デザイナーは「ようやく自分の世界観が固まってきた。大人層に向けたクリエイションに手応えを感じているが、真価が問われるのはこれから」と語る。展示会では袖にディテールを効かせたシャツとロングコートが好評で、大手セレクトショップ関係者の反応も良い。新たに13万円台のコートを提案し、「予想以上に(ファッション関係者や友人に)売れた。さらに都内の取引先を増やしたい」と意欲的だ。


「アキコアオキ」2017-18年秋冬コレクション



 一方、吉田圭佑「ケイスケ ヨシダ」(KEISUKEYOSHIDA)デザイナーは「色変化や素材のバリエーションを増やした。その代わり、グラフィックの提案は抑えている。従来の顧客を意識しながら大人層を開拓するイメージ。ファッションショーでもその辺りを意識している」と語る。前シーズンはモノトーンの構成だったが、今季はピンクやパープルといったアイキャッチを引く色彩を取り入れた。展示会ではユニセックス仕様のロングコートが動き、さらにピンクのコーデュロイコートも売れ筋になっている。


「ケイスケヨシダ」2017-18年秋冬コレクション



 クリエイションの実力は向上しているが、ビジネスにどう繋げていくのか。青木デザイナーは「今後は展示会ベースで発表することを考えている。欧米のメディアにも紹介してもらったので、海外の取引先を増やしたい」と述べ、吉田デザイナーは「展示会に来場できないバイヤーには、サンプルを直接持って行きたい」とする。現在、セレクトショップや百貨店のバイヤーは、新規のブランドを買い付けるのが難しい状況とも聞く。足元の売り上げが悪いため、買い付けのスタンスは消極的だ。それでも「新鮮な東京ブランドを求めるバイヤーがいるはず」と青木デザイナー。自らのクリエイションで状況を打破する考えだ。


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