2017.5.30.tue.

ここが増資のタイミング、オーナー企業が変わった「ファセッタズム」

 5月中旬、企業のM&A(買収・合併)情報を掲載するニュースサイトに「ファセッタズム」(FACETASM)の名前があった。ネクスグループ連結子会社のバーサタイルが、ファセッタズムと資本提携し、ファセッタズムが実施する第三者割当増資を引き受け子会社化するとのことだった。お堅いサイトに「ファセッタズム」の名前がありちょっと驚いたが、既にバーサタイルが普通株式418万2000株(所有割合51%)を24日に取得。取得金額は4182万円と明記されている。

 シンプルに書くと「ファセッタズムのオーナー企業が変わった」ということになる。また、前の親会社であるTOP MOVIE JAPANが保有する51%の株式を、そのままバーサタイルが取得したと考えれば分かりやすい。親会社の株式比率や会社名、社長(落合宏理デザイナー)も変わらない。パリコレクションを継続し、直営店も引き続き運営する。ファセッタズム側では、今回の増資で商品や人材の拡充を図る考えだ。

 前の親会社が手放したのは本業の業績悪化が原因と見られ、決してファセッタズムの責任ではない。同ブランドの取引先アカウントは国内外で90を超え、展開店舗数は200に迫ろうとしている。売り上げも急拡大しており、会社規模を大きくする上でも増資のタイミングを計っていたようだ。筆者の推測では、ファセッタズムの年商は4億円を超えていると思われる。直営店の運営を含め、増資は必要不可欠である。

 ジャスダック市場に上場しているIT企業のネクスグループは、服飾品の販売、ライセンス事業、ファッション業界向けのIoT関連サービスの開発を行っている。さらに、小売り事業とライセンス事業を推進する「ブランドリテールプラットフォーム事業」の成長に向けたビジネスも進めているという。期待される相乗効果はこれからだが、IT業界とファッションの協業で新たなマーケットを開拓することができるか、今後も注目したい。

東京・神宮前にある「ファセッタズム」の路面店


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