2017.7.19.wed.

スタートトゥデイのSPA事業が与えるインパクト、既成概念を「破壊」するのか

 オンラインSPA(製造小売り)という新たな潮流になるのだろうか。スタートトゥデイが、自社で企画・生産するブランドを立ち上げるため、生産管理やアシスタントデザイナー、パタンナーなどを募集している。この話題はネットで火がついたが、同社の前澤友作・社長は、2月中旬の時点でSPA事業に参入する方針を明らかにしていた。早ければ、2017年度中にも商品を投入すると考えられる。ネットの反応を見ると「買ってみたい」とする意見もあるようだが、同社のSPA事業がファッション業界の勢力図を変える可能性があることは疑いようもない事実だ。

スマホを介した「ゾゾタウン」「WEAR」も閲覧数を伸ばしている



 長らくグローバルSPAが世界で売上規模を拡大させ、覇権争いを繰り広げてきた。インディテックス(ザラ)、H&M、GAP、ファーストリテイリング(ユニクロ)が代表的な企業だが、徹底的なコスト管理とサプライチェーンを駆使した生産体制でいわゆる「勝ちパターン」を作り上げている。その一方、廉価で商品を提供するため、人件費などを抑えたコスト管理が重要になる。生産地は東欧や東南アジア、北アフリカなどにも及び、中国やバングラデシュといった主要生産国の人件費が上がることで、サプライチェーンはより広域化している。

取扱い規模の拡大を見込み、物流センター「ZOZOBASE」を18年秋に拡張する(茨城県つくば市)



 オンラインでのSPAが本格化すると、ファッション業界は一体どうなるのか。ここからは憶測になるが、スタートトゥデイが従来型の通販ブランドを展開するとは考えにくく、相当なインパクト持ってスタートを切ると考えられる。リアル店舗を持たず、人件費・固定費が抑えられるため、その資金を素材や加工費に充てるのではないか。既存アパレル企業の商品原価率が20%を割る中で、40〜50%前後の原価率でSPAブランドを立ち上げるならば、マーケットに相当なインパクトを与えるだろう。これが高感度なベーシック商材になれば、駆逐されるアパレル企業やブランドも出てくる。

 有力な販売先として「ゾゾタウン」を活用してきたブランドやセレクトショップも、今後はどうなるかわからない。スタートトゥデイの自社ブランドという、強力なライバルが身近に出現することになるからだ。前述した「H&M」「ユニクロ」などのグローバルSPAもオンラインの売上比率を高めているが、オンラインSPAに対抗するならば、ビジネスモデルを再考し新たなブランドを立ち上げるしかない。既に米国ではオンラインに特化したSPA事業が勃興し、ミレニアル世代の支持を集めている。これらのベンチャー企業が急速に売り上げを伸ばすことも考えられるが、やはりスタートトゥデイのスタンスが気になるところだ。


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