2017.10.24.tue.

ニック・ウースターが語る、東京デザイナーの優位性と海外進出について

 国内デザイナーの海外進出支援「東京ファッションアワード」(TFA)の審査員を務めるクリエイティブ・ディレクター、ニック・ウースター(Nick Wooster)が「ルームサービス」のインタビューに応じた。同氏がTFAの審査員を務めるのは4回目。選定したブランドのテイストが大きく変化し、「クラシックなテーラリングだけを求めるというより、クリエイティブなストリートカジュアルなど、自由度の高いブランドに変わってきた」としている。

来日したニック・ウースター



 TFAの審査員という立場上「特定のブランドについてはコメントできない」としたが、選定したブランドについて「時代感を出せたと思う。東京は過渡期なので」と語る。具体的には「世界のファッションビジネスが大きく変わる中で、日本のテキスタイルや東京ブランドのレイヤードスタイル、カルチャーのミックスが強みになると感じた。世界を見渡すと、生産サイクルや発表時期の見直し、さらにウィメンズとメンズを一緒に発表するブランドも出ている。東京だけではない、世界のファッションビジネスも過渡期を迎えた。そこで東京デザイナーの価値観をどう表現していくかが問われる」。

TFA受賞式の様子



 ストリート発のブランドが欧米、アジアのマーケットで台頭したものの、「これからは同じストリート(カジュアルウエア)でも、クリエイティブでなければいけない。また、ストリートブランドが乱立した中で、東京のデザイナーが必ずしもストリートで勝負をする必要はない。TFAで選んだブランドは、デザインに特徴がありながら、東京でのビジネス基盤がしっかりしている。基盤がある中で、海外のビジネスを進めるのが賢明だ」。同氏は、日本のテキスタイル事情や生産背景についても「よく知っている」と語る。さらに「日本のテキスタイルが評価されているのは、特殊で伝統的な技法があるからだ。東京のデザイナーはもっと取り入れるべきだと思う」。

 最後にTFAについては「東京のタレントを欧州で見せることは大事だ。若く、革新的な人材を生み出していることは、この3年間の実績が物語る。パリと東京で発表する機会があることも貴重だし、東京ではファッションショーもできる。だからこそ、この機会を大事にしてほしい」と述べた。

第3回TFA受賞ブランド「ダブレット」は東京でショーを開催した


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