2017.10.27.fri.

日本とASEANは、ファッションにおける「ウインウインの関係」になれるのか?

 ファッションイベント「アマゾン ファッション ウィーク東京」(Amazon Fashion Week TOKYO)において、タイ、フィリピンの若手デザイナーが「アジアンファッションミーツトーキョー」(Asian Fashion Meets TOKYO)と題したランウェイショーを開催した。両国のデザイナーとも、経済産業省によるODA(政府開発援助)を活用したことで、将来的には日本のファッション企業がタイ、フィリピンに進出した際の橋渡し的な役割を期待されている。

 経済発展に伴い、両国のファッション需要は拡大。既に大型ショッピングモールが乱立し、マス向けのローカルブランドやグローバルSPA(製造小売り)がしのぎを削る。一方で、感度の高いセレクトショップやスペシャリティショップがまだ少なく、経済発展とともにデザイナーズブランドの需要拡大が見込まれている。日本のデザイナーズブランドもバンコクやマニラに進出しているものの、まだ売上規模は小さい。

タイから参加した「タガラ ウォン」



 対日輸出という点では、タイ、フィリピン両国ともクリエイティブ産業の振興を進めており、参加したデザイナーたちは一様に「日本市場、とりわけ(市場規模の大きい)東京の店舗と取引をしたい。日本側のエージェントと契約したい」と話していた。タイからは「ジラワット」(JIRAWAT)、「ティタット」(TITAT)、「タガラ ウォン」(TAKARA WONG)の3ブランドが参加。タイ国内のデザイナー選定プロジェクト「タイ タッチ」を勝ち抜いた実力派がランウェイショーを行った。ショーを見ると、クリエイションのレベルは着実に上がり、同国の伝統的な技法や雑多なストリートファッションを現代風に昇華するテクニックを身に付けている。

グラフィックに特徴がある「ジラワット」



 フィリピンからは4ブランドが参加。同国の有力アパレル「ベンチ」(BENCH/)を始め、同社が主催するコンテスト「BENCH FASHION AWARD」を受賞した「ジャギーグラリノ」(JAGGY GLARINO)、「ジェニーコントレラス」(JENNI CONTRERAS)、「ランドルフ」(RANDOLF)がランウェイショーを行った。さらに10月23日まで、東京・ラフォーレ原宿にポップアップストアを開設。マーケティングを兼ねたショップを構え、日本市場の特性をリサーチしたという。ショーは、ポップカルチャーから影響を受けたウエアや古着を分解・再構築したカジュアル、グラフィックに特徴を持たせたレイヤードなど、バラエティに富んだ内容。価格は日本のデザイナーズブランドに比べ、3割程度安価な設定になっている。

フィリピンから参加した「ジャギーグラリノ」



フィリピンの伝統的な技法を採用した「ランドルフ」 ©︎Japan Fashion Week Organization


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