2017.11.29.wed.

大型素材展「JFWテキスタイルフェア」から推察する、国内素材メーカーの行方

 2018-19年秋冬シーズン向けの素材展「JFWテキスタイルフェア」(日本ファッション・ウィーク推進機構主催)が28日に開幕した。有楽町の東京国際フォーラムを会場に、日本最大の素材見本市「JFWジャパン・クリエーション2018」(JFW-JC)、厳選した出展者による展示商談会「プレミアム・テキスタイル・ジャパン2018AW」(PTJ)で構成し、国内外の有力企業・団体が参加。JFW-JCは52件(281社・団体)、PTJには82社が出展している。29日までの会期に約1万6000人の来場を見込んでいる。

東京国際フォーラムのホール外にも展示スペースを確保した



 JFW-JCに出展した川崎リボン工業(福井市)は、リネン素材のリボンテープなどを提案。さらにトートバッグとリボンテープをセットにしたキットを並べ、アパレル向け以外の販路を開拓している。同社の川崎景子氏は「すでに欧州ではリネン素材のリボンが人気で、キットの取引先も増えた。パリの展示会『Creations & Savoir-Faire』に参加した成果も出ている。キットは、リボンテープをフラワー状にDIYし、消費者がリボンフラワーバッグとして製作できるようにした」と語る。従来は数百種類のリボンテープを展示していたが、こうした商品を並べることで引き合いが増えているという。

川崎リボン工業のリボンテープ



 同じくJFW-JCに出展したいわて産業振興センターは、プレタポルテやフォーマルウエア、カジュアルウエアなど、メーカーによって得意な生産背景をアピールしていた。三和ドレス(盛岡市)の大沢貴規社長は、「生産はフォーマルウエアに加え、デザイナーズブランドにも対応できる。アパレル業界は厳しい状況になっているが、技術を維持しながら取引先を増やしたい」とする。

いわて産業振興センター



 一方、PTJに参加するSHINDO(福井県あわら市)は、主力の服飾資材を展示。同社のオリジナルブランド「S.I.C.」では、ショールームをパリ、ニューヨーク、上海、香港、東京に有し、現在は海外売上比率が50%を超えるという。定番の無地テープを始め、意匠性の高いブレードやニット、パイピングの支持が高く、価格競争に左右されない高品質な服飾資材が好調に推移している。

SHINDO



 また、PTJには海外から4社が参加。イタリア、トルコ、韓国(2社)の各社が出展しており、なかでもトルコから参加した「Calik Denim」は日本市場の開拓に積極的だ。現在はエドウイン、バロックジャパンリミテッドなどと取引しているが、さらにボリュームゾーンでのビジネス拡大を狙う。同社の貿易担当者は「昨年は(世界で)年間4000万メートルのデニムを供給したが、今年は5000万メートルに伸長する見込み。日本は有望な市場なので、PTJでアプローチしたい」とする。

Calik Denim



 展示を見ると、素材ビジネスの拡大を目指すメーカーと、最終製品を意識した分かりやすい展示を行うメーカーという2つの動きがあった。やはり注目は後者だろう。出展のタイミングで新商品を打ち出し、デザイナーや流通業に訴求している。より新販路を意識した展示がポイントになっているようだ。


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