2018.2.26.mon.

経産省が主導する「若手デザイナー支援コンソーシアム」は成功例を示せるか

 経済産業省は、デザイナーの育成・ビジネス拡大に向けた「若手デザイナー支援コンソーシアム」を立ち上げた。同省は2017年6月に「ファッション政策懇談会」を発足させ、以降4回にわたり支援方法を検討してきたという。今年度から具体的にデザイナーを選定し「経営面」「ものづくり面」「販路/ビジネスモデル面」といった支援を官民一体で実施する。

 これまで東京都や繊維関連団体、民間企業などがデザイナーを支援してきたが、資金調達や営業、PR、販路開拓などをワンストップで支援するのが難しかった。予算にも限りがあり、中期的なサポートが難しかった背景もある。また近年は越境ECなど流通の変化が激しいことから、コンソーシアムではビジネス面のアドバイスも行う。

 予算については、ジェトロ、中小企業基盤整備機構、政府系金融機関、ファンドなど幅広い機関から調達。経産省の担当者は「確度の高いデザイナーを支援する。イメージとしては5人前後のデザイナーを集中的にサポートし、日本発のインターナショナルなブランドに引き上げる」とした。世耕弘成経産相もゴーサインを出し「選択と集中」でデザイナーを支援する考えだ。また、具体策については、3月開催の「アマゾン ファッション ウィーク東京」期間中に打ち出す。

 経産省は、以前からファッション産業の活性化を狙った施策を実行している。05年に「東京発 日本ファッション・ウィーク」をスタートさせた際には、東京・明治神宮外苑に特設テントを建て、約40ブランドを集めてファッションショーを実施。国の予算と民間企業(繊維業、アパレル企業、小売業など)の資金を活用することで、デザイナーの育成と素材産地の浮揚を図った。その一方、イベント主導型の支援には限界があり、世界基準のデザイナーを輩出することは難しかった。

 その後も、新人デザイナーの発掘を念頭に置いた支援や産地と結びついたイベントを行っていたが、09年のいわゆる「事業仕分け」により、予算は減額されてしまう。当時の予算は6億円。さらに民間企業からも6億円程度の資金を集めていた。この事業仕分けにより予算の3分の1程度がカットされ、国主導のファッションイベントも規模を縮小した苦い経験をしている。

 経産省の担当者からは「コム デ ギャルソン」「イッセイ ミヤケ」「サカイ」という具体的な成功例を示す発言もあった。今回は世界的なデザイナーを輩出することができるのか。東欧やアジアの新興国からも有望な若手デザイナーが次々デビューしている。経産省の試みは間に合うのだろうか、注目したい。

「若手デザイナー支援コンソーシアム」の発起人(ファッション政策懇談会委員)は以下の通り

池田哲夫 小松精練 代表取締役社長
太田伸之 海外需要開拓支援機構代表取締役社長
大西洋 前三越伊勢丹ホールディングス社長
大矢光雄 東レ専務取締役 繊維事業本部長
尾原蓉子  一般社団法人ウィメンズ・エンパワメント・イン・ファッション会長
貝原良治 カイハラ代表取締役会長
木本茂 高島屋代表取締役社長
栗野宏文 ユナイテッドアローズ上級顧問
軍地彩弓 gumi-gumiクリエイティブディレクター/CEO
源馬大輔 源馬大輔事務所
リシャール・コラス  シャネル株式会社代表取締役社長
島正博 島精機製作所代表取締役会長
庄田良二 アシックス執行役員
長島 聡  ローランド・ベルガー 代表取締役社長
西川八一行 西川産業代表取締役社長
廣内武 オンワードホールディングス代表取締役会長
三宅正彦 TSIホールディングス 代表取締役会長
向 千鶴  INFASパブリケーションズ WWDジャパン編集長
山下雅生 エイガールズ 取締役会長
山田敏夫 ライフスタルアクセント代表取締役

都内で「アンダーカバー」と合同ショーを行った「サカイ」


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